外国人と交流

外国人人材受け入れ政策早わかり

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こんにちは、BabyJです😊。

日本政府が、高齢化に伴う人手不足に対応するために打ち出した、「外国人人材受け入れ政策」が、2019年4月1日から始動しました。

実は、私は、会社で外国人人材採用担当をしています。

主にフィリピンから英語インストラクターや家事支援人材を採用して来ました。

その関係から、最近、関連するセミナーに参加したので、そこから得た情報も交えて、日本が取り組み始めた外国人人材受け入れ政策についてご紹介します。

*以下、統計の出どころは全て法務省。図表はBabyJ作成。

外国人人材受け入れ政策の背景|外国人の労働力が必要な理由

進む高齢化によって日本人の生産年齢人口 (65歳以下の就業年齢層人口) の割合が減り続け、2065年には51.4%、つまり全体の半数近くまで減ることが見込まれています。

晩婚化や子供を産まない人が増えていることも原因です。

人手不足に対応するために、出産、子育てのために退職した女性の職場復帰や、中高年および高齢者の活用が推し進められています。

けれども、それでもなお、概算で、約35万人もの労働力が不足しているのだそうです。

特に人手不足が深刻なのは、介護、ビルクリーニング、建設、農業、外食業など、ブルーカラーの労働力が必要な以下の14分野です。

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その一方、在日外国人労働者数 (「外国人数」ではなく「外国人労働者数」) は増え続け、2018年10月末には128万人 に達しています (在日外国人数は約264万人)。

そこで、政府は、労働人口の不足分、約35万人を、外国人労働者の積極的活用によって埋め合わせる政策を打ち出したのです。

外国人人材受け入れ政策の背景|在日外国人労働者の状況

外国人が、一定期間日本に滞在し就労するためには、適切な査証、つまり「在留資格」が必要です。日本で就労している在日外国人は、どのような在留資格で働いているのでしょうか。

今までは、大学・大学院等で教育を受け、専門的分野の技術や知識を有する「高度人材」のみが、「人文知識・国際業務」「技術」「教授」「介護」など特定の分野で就労するための在留資格を許可されていました。

また、日本人と結婚し、「日本人の配偶者」「永住者」「永住者の配偶者」など、「身分」に基づく在留資格を得た外国人には、仕事内容に制限なく就労が許可されています。

この2つのカテゴリーが、在日外国人労働者の約半数を占めています。

ところが、実際には、ワーキングホリデーなどの「特定活動」、技術移転協力の一貫である「技能実習」、日本語学校やアニメなどの専門学校に通う「留学生」のアルバイトに適用される「資格外活動」など、上記2つから外れた在留資格で就労している外国人が半数以上いることが、統計で明らかになったのです。

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外国人人材受け入れ促進のため新設された在留資格「特定技能」

そこで、政府は、外国人労働者受け入れ政策の一環として、これらの「技能実習生」や「留学生」等に対し、技能実習修了後または日本での学校を卒業後 (修了または卒業後帰国して数年経っていても可) に、引き続き、日本で就労できるよう、新たな在留資格特定技能」を新設しました。

学歴に関わらず、18歳以上で、「日本語」と「技能」のテストに合格すれば、就労可能な在留資格「特定技能」が許可されます

「日本語」「技能」両テストは年に数回、国内外で実施され、3年間の「技能実習2号」を修了している者には、これらのテストも免除されます

ただし、現在のところ、技能分野は、先述の人手不足14分野のみに限られています。

つまり、現在までは、大学・大学院等を卒業した「高度人材」、いわば「ホワイトカラー」のみに限定していた就労の機会を、「ブルーカラー」労働者に広げる政策、ということになります。

単なる単純労働ではなく、特定の分野の技能と一定の日本語能力を有する労働者に限定し、「特定技能」という在留資格によって、在留を管理する政策です。

管理を強化するため、入国管理局は、2019年4月1日付で「出入国在留管理庁」に格上げされました。

外国人人材受け入れ政策|これからのゆくえは?

今までは、単一民族国家として、基本的に日本人だけの閉じられた社会だった日本。

今後、積極的に多くの外国人を受け入れていくために、社会全体のあり方を変えて行かなければならなりません。

そのため、政府は、外国人との共存のために、日本社会がどう対応していくべきかについても政策を打ち出しています。

とても完璧で理想的な内容ですが、本当にその通りになるのだろうか、と思いつつ、次回は、「外国人との共生」のために、展開される予定の政策についてご紹介します。

ではでは😊👍🏻。

【参考資料】

新たな外国人材の受け入れについて 平成31年4月法務省