こんにちは、BabyJです😊。
東京オリンピックを来年に控え、増え続ける訪日外国人や在日外国人。
そんな外国人を相手に、日本を紹介する通訳ガイドを志している方もいらっしゃるのではないかと思います。
以前は通訳案内士の国家資格がなければ、通訳案内業を行うことはできませんでした。
が、昨年から規制が緩和され、地域限定であれば、「地域通訳案内士」として、国家資格がなくても仕事をすることができるようになりました。
*日本全国の案内ができるのは、通訳案内士の国家資格を持つ「全国通訳案内士」のみです。
また、現在は、余暇を利用して、また定年後のセカンドライフの1つとして、ボランティアで働く人も増えています。
今日は、私が、学生時代に通訳ガイドのアシスタントとして3年間働いた経験や、通訳案内士国家試験合格の登竜門であった「ハロー通訳アカデミー」で学び、試験に合格した経験などを元に、独学で、通訳ガイド(通訳案内士)スキルを身につける方法をご紹介します。
通訳ガイド (通訳案内士) スキルの独学勉強法|必要なことは4つ
通訳ガイド(通訳案内士)をするために必要なスキルの分野は以下の4つです。
- 日本についての基本知識
- 日本文化を説明する英語表現
- 外国人目線のトレンド情報
- お客様を和ませるキャラクターとサービス精神
以下、それぞれの内容について説明していきます。
独学で勉強する通訳ガイド(通訳案内士)スキル1 日本についての基本知識
まず、基本中の基本として第一に必要なのは、日本についての知識です。
例えば、日本の人口・気候・国花・国鳥などの基本的情報から、地理、歴史、皇室、教育、歌舞伎や能などの伝統芸能、生け花・茶道などの伝統芸術、相撲・柔道・空手などのスポーツ、神道・仏教・禅などの宗教、正月・子供の日などの年中行事、寿司、天ぷら等の日本食についてなど。
これらの情報は通訳ガイド(通訳案内士)の土台として必要不可欠です。
独学で学ぶには、これらの情報が日本語・英語で網羅された以下の書籍がおすすめです。これは、通訳ガイド(通訳案内士)の登竜門だった「ハロー通訳アカデミー(今は閉校)」でもテキストとして使用していたものです。
以下日英対訳付の最新版 (2019年版) です。
また、以下は、日本観光通訳協会の研修テキストとして使用されている書籍です。
向かって左2冊は、日本の地理、日本文化・外交についてまとめた冊子。必要最低限の情報のみをまとめているので、薄くてとてもコンパクトです。
また、一番右の「GUIDE TEXT」は、観光地や日本文化について英語で説明した、通訳ガイド(通訳案内士)のマニュアル的な日本説明テキストです。
英語のみですが、観光案内用の地図や、様々な統計も掲載されています。
これらは、一般には販売しておらず、以下の日本観光通訳協会からのみ購入可能です。
全国通訳案内士になりたい方へ 出版物|JGA 一般社団法人日本観光通訳協会
最初は、上でご紹介した「日本その姿と心」で基本を学んで、余裕ができたら、「GUIDE TEXT」を必要に応じて利用する、というのでいいのではないかと思います。
加えて、歴史事項の年代を覚えるために便利な、語呂合わせ暗記本もおすすめです。外国人に日本の歴史を説明する際、年代は欠かせない情報だからです。
独学で勉強する通訳ガイド(通訳案内士)スキル2 日本文化を説明する英語表現
次に必要なのは、それらの日本情報を英語で説明するための表現です。
テキストとしておすすめなのは、ハロー通訳アカデミーのテキストとして今でもロングセラーとして使用されている「日本的事象英文説明300選」です。* 以下が最新版
日本の文化や習慣についての簡潔な説明が掲載されています (CD付)。これを丸暗記すれば、外国人に尋ねられた時、スラスラと答えることができます。
例えばこんな感じです。
Otoshidama お年玉
Otoshidama is a gift of money at New Year’s, customerly given to a young children by parents, relatives and acquaintances of the family.
この書籍は、Amazonから購入が可能です。但し、書籍とCDのパックです。書籍のみ、CDのみの販売はしていません。
たくさんのことを詰め込む必要はありません。必要最低限のことを英語で表現できれば良いのです。
それには、学習すべきテキストを最低限に絞ること。そして、それだけを何度も何度も繰り返し暗記することが大切です。
繰り返し学習には、私が常日頃から提案している「隙間学習」がオススメです。
上記のCDをiPhoneなどにアプロードする。そして、洗面所で歯を磨きなら、通勤・通学の駅までの道を歩きながら、隙間時間に耳で聴いて覚えるのです。
ただ聴き流すのではなく、聴きながら口に出して繰り返します。
また、テキストを使って、電車の中で、内容をイメージしながら自分と会話する等、なるべく目、耳、口、イメージ、と多くの感覚を同時に使って、同じ内容を何度も練習するのです。
そうすれば、脳に強いインパクトが残るので、効率的に覚えることができます。
補足:ハロー通訳アカデミーについて
通訳案内士合格の登竜門として、多数の (約8,000名強) 合格者を輩出してきたハロー通訳アカデミーは、2011年2月に閉校しています。資格なしに通訳案内士として就業できるよう法改正を行う方向に動いていることを知っていたようです。
現在、ハロー通訳アカデミーの授業で使用されていた受験対策用配布テキストのほとんど全てを以下からダウンロードできるようになっています (販売テキスト以外)。
けれども、通訳案内士の資格なしで就業できる今、難関な試験の合格を、今から目指す意味はあまりないように思います。合格には、日本の地理、歴史等について、重箱の隅をつつくような受験勉強が必要なのです。
それよりも、通訳ガイド(通訳案内士)の仕事に役立つ情報のみを学習する方が有用だと私は思います。
*上記無料ダウンロードができるテキストのうち、通訳ガイド用語のまとめ は、実際に通訳案内をする際にも役立つ内容です。
独学で勉強する通訳ガイド(通訳案内士)スキル3 外国人目線のトレンド情報
そして、もう1つ必要なのが、今日本で流行っていること、話題になっていることなどのトレンド情報です。
ただのトレンド情報ではなく、外国人目線で、外国人が興味を持つ情報です。
それらの情報を、積極的に説明する必要はありませんが、尋ねられた時に、知っていないとちょっと困ることになります。
なるべく、いつもアンテナを張っていて、何がトレンドであるかを、なんとなくでもいいから知っていた方が安心です。
これらの情報収集には、気軽にチェックできる以下のTwitterページがオススメです。
Twitterトレンドまとめ | ソーシャルトレンドニュース
Savvy Tokyo (@SavvyTokyo) | Twitter
Tokyo Weekender (@Tokyo_Weekender) | Twitter
TimeOutTokyo (@TimeOutTokyo) | Twitter
Time Out Tokyo JP (@TimeOutTokyoJP) | Twitter (日本語版)
通訳ガイド(通訳案内士)に一番必要なこと|お客様を和ませるキャラクター
そして、最後に、通訳ガイド(通訳案内士)を成功させるために一番必要なことは、お客様を和ませ、安心させるキャラクターです。
英語の表現でも発音でも、レベルでもないのです。
これは、私が学生時代に、東京バスツアーの通訳ガイドアシスタントのアルバイトをしていた時に感じたことです。
外国人のお客様に人気があって、いつも笑いと歓声を取っていたのは、英語のレベルはそれほどではないけれど、大らかで人を和ませる中年の男性でした。
逆に、英語は流暢だけれど、生真面目な優等生タイプの若い美人ガイドはあまり受けていなかったのです。
お客様に何を提供できるか、そして、楽しい時間を提供しようというサービス精神があるか、が大事なのです。
通訳ガイド(通訳案内士)スキルの独学勉強法を伝授 まとめ
通訳ガイド(通訳案内士)として仕事をするのに国家資格が不要になった今は、資格にこだわる必要はありません。
外国人のお客様に日本を知る、楽しい時を過ごす、という価値を提供するのに、資格のある、なしは関係ないと思うのです。経験からそう思います。
そして、通訳ガイド(通訳案内士)スキルは、必要なテキストさえあれば、独学で学ぶことができます。
通訳ガイド(通訳案内士)は、外国人に日本を紹介しながら異文化交流もできる、やりがいのある仕事だと思うのです。
ただし、これだけで食べて行くのはほぼ無理なので、副業や余暇の楽しみとして。
ではでは😌👍🏻。
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